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研究成果

硬膜移植歴を有するクロイツフェルト・ヤコブ病129例の硬膜移植から発病までの期間の分布

自治医科大学地域医療学センター公衆衛生学部門:中村好一

CJDサーベイランス委員会において2006年9月までに判明した硬膜移植歴を有するクロイツフェルト・ヤコブ病の患者は66名であった。現行のサーベイランスシステム開始以前の全国調査(1996年)、および厚生省調査(1997~1999年)で判明した例を含めて、合計129例が確認されている。硬膜移植からクロイツフェルト・ヤコブ病発症までの期間は平均139.0(標準偏差:60.0)月、最短14月、最長298月であり、分布は図の通りである。これまで報告された患者の多くは1980年台(硬膜の処理法が変更された1987年以前)に移植を受けており、たとえば1985年に移植を受けた患者が上記の最長の期間(24年)後に発病するとすれば2009年となる。従って少なくとももう数年は硬膜移植歴があるクロイツフェルト・ヤコブ病の患者が出現すると推測される。

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