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研究成果

進行性多巣性白質脳症の病態と治療法の解明  PMLの診断、治療、予後について
HAART導入後の自験HIV関連PML5例と今年度のコンサルテーション例から

東京都立駒込病院 脳神経内科 岸田修二


  

HIV関連PMLは発症からHAART開始期間が3ヶ月未満、MRI造影効果の出現が長期生存予測因子となる。病気の推移とJCV髄液負荷量の推移が相関し治療モニターとして有用。診断面でMRIは病巣検出に鋭敏だが非特異、髄液JCVは特異的だが早期検出率は低い。HIV関連PMLではHAARTが治療に有効、抗ウイルス剤Ara-A、Ara-c、Cidofovir、新たに注目されたrisperidoneに関しては有効性を証明できず、今後投与量、期間などの考慮が必要である。非HIV関連PMLの予後は有効な治療法なく極めて不良である。PMLは早期発見・治療開始が重要。

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