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研究成果

髄液中14-3-3タンパク質測定用スタンダード作製

国立感染症研究所・感染病理部 佐多 徹太郎

 

図1:His融合14-3-3タンパク質発現系の構築と精製
インビトロジェン社pcDNA6His maxプラスミドクローニングサイトにヒトcDNAライブラリーより特異的に増幅した14-3-3γおよびβタンパク質cDNAを挿入した。作製したプラスミドをロッシュ社Fugen6トランスフェクション試薬を用いてヒト293T細胞に導入した。細胞溶解後ニッケルカラムを用いてHis融合14-3-3タンパク質を精製し、SDS-Pageで確認後、BCA法及び吸光度計測により濃度を算出し、標準標品(スタンダード)とした。

図2:精製14-3-3タンパク質と抗体との反応性
His融合14-3-3γタンパク質は従来髄液中の14-3-3タンパク質検出に用いていた抗体との反応性は良好であった。また、14-3-3γタンパク質に対する抗体は14-3-3βタンパク質に対しての反応性を有しておらず、14-3-3γタンパク質特異的であることを確認した。しかしながら、14-3-3βタンパク質に対する抗体は14-3-3γタンパク質に対しても反応性を有しており、髄液中14-3-3βタンパク質検出には新たに特異的な抗体を検索することが必要であることが示された。

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